骨粗しょう症の薬にご用心!
★受診時に、服用中の薬を教えてください!

皆さんは 「体の治療と、歯の治療は別物だ」 と思っていませんか?
 
たしかに、内科でもらった薬なのに
「持病の薬を飲んでいますと、なぜ歯医者さんに申告しなければいけないの?」 と不思議に思われるかもしれません。でも、そのことを歯科医師に伝えず、副作用による不利益をこうむってしまったら大変です。

    
全身疾患の治療のために飲んでいる薬が、歯科治療に影響を与えることは、
    実は珍しくありません。
    たとえば、
動脈硬化などの治療で血液をサラサラにする薬を飲んでいると、歯を
    抜くなどの
外科治療をしたときに血が止まりにくくなります。これは、全身疾患の
    治療に優れた効果を発揮する大切な薬が、歯科治療では逆に不利益を生む
という
    一例です。


★骨粗しょう症の薬の副作用って?

なかでも、
重大な副作用をまねく恐れがあると指摘されて特に問題になっているのが、骨粗しょう症治療の飲み薬としてポピュラーなビスフォスフォネート(BP)系薬剤です。
この薬は、がんの治療薬としても非常に重要で、その際には注射(点滴)で静脈内に投与されています。

     副作用の事例が始めて学会で報告されたのが
2003年、BP系薬剤の注射
     受けている患者さんの歯を抜いたら、
「抜いたところのあごの骨が壊死してし
    まった」
というものでした。
     
当初、医科からは 「そんなことはありえないのでは?」 という声が上がりました。
     ところが、その報告の後、
世界のあちこちから同様の声が次々に寄せられた
    のです。

その後
さらなる検証を経て、、副作用が公に認定されたのがほんの数年前のこと。ごく最近ではさらに、骨粗しょう症の治療薬としてポピュラーな飲み薬でも同様の副作用が起こることがあることが明らかになっています。


★予防と早期発見のために
そこで私たち歯科医師は、歯科医師会や学会の活動を通じて、歯科医療従事者や処方している医師への徹底はもちろん、
患者さんご自身にもこの副作用についてお伝えしたいと思っています。

すべての方に起こるわけではなく、ある程度予防もでき、起きたとしても早期発見すれば治療が可能だからです。
医療にとってなくてはならない存在でありながら、困った副作用もあるBP系薬剤、副作用を防いで上手に使っていきたいものです。

                                  (東京医科歯科大学 山根源之 教授)


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