歯が生え始める乳幼児はもちろんのこと、
小・中・高校生の子どもたちの歯の健康は、周りにいる大人がしっかりとケアをしてあげる必要があると思います。
正しい食習慣や歯みがき、定期検診を受ける、こういったことが子どもの頃から身につけられれば、将来、大人になってからもお口の健康に対する意識が高まるためです。
そこで今回は、「子どもの歯の健康」を守るためのポイントをご紹介します。
<子どものむし歯は大人が原因?>
むし歯の原因となるのは「ミュータンス菌」と呼ばれる細菌ですが、
実は生まれたばかりの赤ちゃんのお口にはこの菌は存在していません。
では、どこからやってくるのでしょう?
それは身近にいる大人の口からです。
食べ物を口移しであげたり、箸やコップを共用したりすることで感染
してしまうため、
注意が必要です。
<乳歯のむし歯を放置するのはNG!>
「乳歯はどうせ生え変わるから、むし歯になってもそのままでいいか・・・」
と思う親御さんもいらっしゃるかもしれませんが、それは誤りです。
例えば、むし歯の乳歯を放置しておき抜歯することになったら、生え変わりの時期を
待たずに歯を失うことになります。
すると、空いたスペースに隣の歯が倒れこんできて、生え変わる永久歯の歯並びに
悪い影響を与える可能性が高くなります。
また、むし歯が原因で噛むことができなくなれば、あごの成長にも悪影響を与えます。
乳歯であっても、むし歯になってしまったら、きちんと治療をしましょう。
<口臭が気になる小学生が増加中>
昨今、口臭が気になる小学生が増えていて、その主な原因は口呼吸だと
言われています。
通常、私たちは鼻で呼吸をしますが、口呼吸をする習慣があると、常に口の中が
乾きます。
すると、口の中は雑菌が繁殖しやすい状態となり、口臭が強くなるのです。
普段から、口が開いたままになっていないか、就寝中も鼻呼吸できているか、
鼻炎など口呼吸を妨げる疾患はないか、よく観察してあげましょう。
<仕上げみがきは小学校高学年まで>
子どもが上手に歯みがきできるようになるには時間がかかります。
また、生え変わったばかりの永久歯はむし歯になりやすいため、やはり大人の
手で仕上げみがきをしてあげる必要があると思います。
仕上げみがきは、小学校の低学年頃まではぜひ行っていただきたいですが、
もしお子さんが嫌がらないようであれば、高学年までみがいてあげるのがベスト
でしょう。
<むし歯や歯周病の予防にもなる歯列矯正>
歯並びを整える歯列矯正のメリットは、見た目を美しくするためだけのもの
ではありません。
歯並びが乱れていると、歯と歯の重なった部分にみがき残しが多くなるため、
むし歯や歯周病を引き起こしやすくなります。
また、噛み合わせの不良によって、滑舌が悪くなったり、正しく食べ物を噛むことが
できなくなることもあります。
現代の子どもたちはあごが小さい傾向にあるため、歯並びが悪くなりがちです。
もし、歯並びが気になる場合は、将来のお口の健康のためにも、歯列矯正を検討
されてみてはいかがでしょうか。
※歯の健康は、体の健康に直結します。大人になってから困らないために、子どものうちからお口の健康を守ってあげましょう。
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