安芸郡府中町本町にある歯科医院 さんたんだ歯科医院

戴帽式 広島高等歯科衛生士専門学校

 
さて、ご近所の白梅が早春を告げる中、当院に実習で来院する“歯科衛生士の卵”たちの実習前の式典「戴帽式」に出席してきました。

 

かつて、看護師のトレードマークであったナースキャップは現在ではほぼ見かけることはなくなりました。
そもそも、ナースキャップの始まりは19世紀後半といわれ、当時の価値観では女性蔑視、その職業的地位も低いものであったとされています。社会的身分の高かったナイチンゲールが看護師として活動したことも影響し、看護衣が導入され、身分の低い女性と区別されとも言われています。看護衣の原型は修道女の衣装、ナースキャップはそのベールが由来ということです。

日本では、戦前は帽子型のナースキャップ、戦後になって扇形のものが普及し、看護師の象徴であり、かぶっていることでその職種がわかるものでした。

では、最近はなぜ見かけなくなったのでしょう?
いろいろ考えられますが、院内感染予防のための衛生上の問題、男性看護師の増加、単純に邪魔になる、動きを制限されるなどの他、現在のパンツスタイルのユニフォームとデザイン的に合わなくなったことも、廃止された理由の一つといわれています。

戴帽式の由来は、修道女が「神に一生をささげる」と誓う儀式の際に、茨(いばら)の冠をかぶっていたことを手本にされ、学生一人一人が学校長からナースキャップを戴き、誓いの言葉や式典歌を斉唱します。入場の折、また壇上に整列した折には胸の前にキャンドル(電灯ですが)を灯し、幻想的な雰囲気にもなります。

   

この式典をもって、学生たちは臨床実習の場に出ていきます。当院にも2月20日から実習生がおりますので、ご迷惑をおかけすることもあるかもしれませんが、ご協力のほど、よろしくお願いいたします。何か気づかれることがあれば、スタッフまで遠慮なくお声がけください