血糖値が高くなる「糖尿病」と歯ぐきに炎症が起きる「歯周病」。
全く別の疾患ではありますが、実はこの2つには相互関係があり、歯周病は糖尿病の合併症とも言われています。
そこで今回は、糖尿病と歯周病の関係についてお話をさせていただきます。
★★★ 糖尿病とは? ★★★
まず、糖尿病とはどのような病気なのでしょうか?
簡単に言ってしまうと、血液中の糖分の濃度が高くなる病気です。
糖分の濃度は“血糖値”と呼ばれ、血糖値の高い状態が続くと、全身の血管が傷んでさまざまな
合併症を引き起こしてしまいます。
糖尿病の3大合併症は、

失明の恐れのある「網膜症」、
進行すると透析治療が必要となる「腎症」、
手足がしびれる「神経障害」
ですが、いずれも完治が難しく同時に発症する恐れもあります。

そのほかにも、脳梗塞、狭心症、心筋梗塞などのリスクも高まってしまいます。
★★★ 歯周病とは? ★★★
一方、歯周病とは、歯周病菌によって歯ぐきが炎症を起こす感染症です。

炎症が進行すると歯ぐきが少しずつ下がり、歯を支える骨が溶けて最後には歯が抜け落ちてし
まいます。
成人が歯を失ってしまう原因の第1位がこの歯周病で、予備軍も含めると約8割の成人が歯周
病にかかっていると言われています。
ご自身の歯を長く保っていくためには、日々のケアや定期検診が重要になっていきます。
★★★ 糖尿病が歯周病を進行させる ★★★
糖尿病にはさまざまな合併症がありますが、歯周病もそのひとつです。

その理由は、糖尿病になると免疫力が低下して感染症にかかりやすくなるからです。
つまり、糖尿病になると感染症である歯周病が進行したり、重症化しやすくなるという訳です。
また、高血糖が続くことで歯周辺の血行が悪くなったり、唾液の分泌量が減少するといったこ
とも原因になります。
★★★ 歯周病も糖尿病を悪化させる ★★★
さらに、歯周病は血糖値のコントロールを難しくして糖尿病を悪化させる原因になります。
歯周病が進行すると血管の中に細菌が入り込んで毒素を残します。そして、毒素はインスリン
の働きを妨げて血糖値を下げにくくしてしまうのです。

また、歯周病で歯を失ってしまうと食生活に偏りが出てしまうため、糖尿病にも悪影響を与え
てしまうといったこともあります。
★★★ 負のスパイラルを断ち切るには? ★★★
互いに影響を与え合う「糖尿病」と「歯周病」ですが、負のスパイラルを断ち切るにはどうし
たらよいのでしょうか?

まずは、日頃から糖尿病や歯周に注意することです。
どちらも初期はあまり自覚症状がない上、気づいた時にはかなり進行しているといった特徴が
あります。
したがって、血糖値の高さが気になったら、歯周病の治療をして、歯周病になったら糖尿病を
遠ざける健康的な生活を心がけるようにしましょう。