お口の健康は全身の健康にもつながるとして、80歳の時に20本自分の歯を残す“8020運動”が推進されています。
しかし、そんな8020の達成を脅かすのが、「歯周病」「むし歯」「クセ」の3つです。
そこで今回は、この3つの害から歯を守る方法についてご紹介します。
≪「歯周病」から歯を守るには?≫
歯を失う原因の1位でもある歯周病は、世界で最も患者数が多いといわれる感染症の一つです。
お口の健康を脅かすだけでなく、糖尿病や動脈硬化など、全身にも悪影響を与えることが指摘されています。
★歯みがきで歯垢を除去★
歯周病から歯を守るには、毎日の歯みがきで歯周病の原因となる“歯垢”を
取り除くことです。
歯垢は歯と歯ぐきの境目に付着しやすいため、歯ブラシを斜め45度に当
てて歯の根元をしっかりブラッシングしましょう。
また、歯と歯の間は、フロスや歯間ブラシを利用してください。
★定期的に歯科を受診★
毎日歯をみがいていても、避けられないのが“みがき残し”です。
みがき残した歯垢はやがて歯石となって歯に付着して、歯周病の原因とな
ります。硬い石のような歯石は歯ブラシでは落とせないため、歯科医院で
定期的に除去しましょう。
≪「むし歯」から歯を守るには?≫
年齢を重ねると、大人特有のむし歯ができやすくなります。特に、治療済みの歯がむし歯になる“二次う蝕”や、歯ぐきが下がり歯の根元がむし歯になってしまう“根面う蝕”などに注意してください。
★歯垢の除去とフッ素の利用★
むし歯から歯を守るには、歯周病対策と同様に歯みがきで歯垢を除去する
ことが大切です。
加えて、むし歯の発生を防ぐ効果のあるフッ素の利用も有効です。フッ素
配合の歯みがき粉を使用したり、歯科医院では高濃度のフッ素を塗布する
ことができます。
★こまめな飲食をやめる★
むし歯予防には、糖分を含むものを頻繁に飲んだり食べたりしない習慣も
重要です。
飲食をすると、お口の中は酸性に傾いて歯の成分は溶けはじめ、むし歯が
できやすい状態になりますが、しばらくすると唾液の中和作用によって、
溶け出した成分は再び歯に戻ります。これによって、歯は健康を守られる
のですが、食事以外でも頻繁に間食をしていると、酸性に傾いている時間
が長くなるため、むし歯ができやすくなります。
≪「クセ」から歯を守るには?≫
歯の健康を脅かすクセには“歯ぎしり”や、上下の歯を無自覚で接触させる“歯列接触壁”、“歯みがきの力加減”などがあります。ちょっとしたクセかもしれませんが、それが長い時間継続されることで、歯や歯ぐきにとっては大きなダメージとなります。
★自覚して行動を起こす★
無意識のうちにやってしまいがちなクセですが、まずはご自身のクセをし
っかりと自覚しましょう。そして、
睡眠中の歯ぎしりであればマウスピースを使ってみたり、
歯列接触癖であればテレビやパソコンのそばに「歯をはなす」と書いた紙
を貼ってみたり、
歯みがきの力加減が強い方であれば歯ブラシの毛をやわらかめに変えるな
ど、クセだからとあきらめずに行動を起こしてみましょう。
※ ご自身の歯の健康を守れるのは自分自身です! ぜひ一緒にがんばりましょう。