このコーナーでは、“歯”にまつわる慣用句や熟語、故事、ことわざなどの意味や由来などをご紹介します。
「歯の根が合わない」
「歯の根が合わない」と聞いて、皆さんはどのようなイメージが浮かびますか?
空々しいセリフに対して不快感を覚える「歯の浮く(ような)」のことわざと似て います
が、実は意味は全く違います。
この「歯の根が合わない」の意味は「寒さや恐怖のため、ひどく震える」ということです。
あごがガタガタ震えて、歯がカチカチなるようなイメージでしょうか。
このように寒さや恐怖で自然とあごが震えるような状態のことを、医療用語では“シバリング”
と言い、日本語に訳すと“震える”といった意味になります。
「歯が合わない」ではなくて、「歯の根が合わない」という表現は、歯先ではなくあごから
ブルブル震えている様子をうまく表しているのではないでしょうか。