むし歯や歯周病予防のために、しっかりと歯をみがいているのは本当に素晴らしいことです。
しかし、
「ゴシゴシと力任せにみがいている」
「20分以上時間をかけてみがいている」
といった場合は、“歯のみがきすぎ”かもしれません。
今回は、みがきすぎによる歯や歯ぐきへの影響、みがきすぎないコツについてご紹介します。
★★★ 歯をみがきすぎるとどうなるのか? ★★★
歯はみがけばみがくほどキレイになって、汚れもしっかりと落とせると思われるかもしれませんが、
歯や歯ぐきは意外とデリケートで、力任せにみがいていると、歯の表面のエナメル質が削れたり歯ぐ
きが下がる原因になります。
このような状態になると、エナメル質よりも内側にある象牙質が露出してきてしまいますが、象牙質
はエナメル質よりもやわらかく、酸にも弱い性質であるため、かえってむし歯になりやすい状況を作
り出してしまうことにもなりかねません。
さらに、歯ぐきが下がると食べ物が詰まりやすくなったり、知覚過敏の原因にもなってしまいます。
一度下がった歯ぐきは元にはもどりませんので、十分注意してください。
また、歯みがきの一番の目的は、むし歯や歯周病の原因となる歯垢を落とすことですが、歯ブラシを
力任せに強く当ててしまうと歯ブラシの毛先が開き、みがき残しが多くなります。細菌の塊である歯
垢はトロっとしていて、うがいだけでは落とせませんが、歯ブラシでブラッシングすればある程度は
落とすことが可能ですから、ゴシゴシこする必要はありません。
★★★ みがきすぎないコツとは? ★★★
歯周病でもないのに
「歯ぐきが下がってきた…」
「歯の根元が露出している…」
「新しくおろしたばか りの歯ブラシの毛先が1~2mm開いてしまう…」
という方は、歯をみがきすぎている可能性がありますので、次のような歯をみがきすぎないコツを参
考に、正しい歯みがきをしてみましょう!
【コツ① 歯ブラシはペンのように持つ】
歯ブラシは柄の部分をグーで握るのではなく、ペンのように持つと
過度に力が入りません。
【コツ② はかりで力加減を確認する】
ご自宅にはかりがある方は、ご自身の歯ブラシの力加減を確認して
みましょう。
理想的な力加減は100~200gです。意外と軽い力ですよ!
【コツ③ 適正な力で小刻みに動かす】
毛先が広がらない程度の力で歯ブラシを歯に当てたら、歯を1~2
本ずつみがくイメージで小刻みに動かしましょう。
※適正な力加減で、丁寧に歯をみがきましょう!