「お口の中を清潔にすることで新型コロナウィルスのような感染症の重症化を防ぐ可能性がある」
ことはご存知でしょうか?
また、歯の気になる症状があるのに「感染を恐れて通院を控えている」
ということはありませんか?
新型コロナウィルスの感染を防ぐために暮らしの変化が求められていますが、歯科医院への通院はどのようにしたらよいのでしょうか…。
そこで今回は、そんな「ウィズコロナ時代の歯科通院」についてお話しします。
≪インフル、新型コロナにはお口のケアが有効≫
日本歯科医師会が全国の15歳~79歳までの1万人に行った
「歯科医療に関する一般生活者意識調査」
によると、「舌みがきなどのお口のケアで感染症が重症化するリスクを低減できる可能性があること」
を知っている人はわずか7.3%でした。
このようにあまり周知されていませんが、お口の中を清潔にすることは感染症予防に非常に有効です。
今の季節に流行するインフルエンザも、お口のケアによって感染リスクを下げることがわかっています。
特に歯周病を放置して歯周ポケットが深くなってしまえば、その溝が最近の温床となりウィルスが増殖
する可能性が高まります。
また、ウィルスは主に喉から侵入しますが、健康な方であれば糖タンパクによって守られるため、喉に
ウィルスが付着してもすぐに感染することはありません。しかし、歯周病の人は歯周病菌によって糖タ
ンパクが破壊されてしまうため、感染症ウィルスが体内に侵入しやすくなるとも言われています。
≪歯科治療は不要不急ではありません≫
このように、お口のケアは感染症予防に有効で、お口だけでなく全身の健康を守るためにも行う必要が
あるものです。しかし、コロナ禍では歯科医院への受診が不安だという方も少なくないと思います。
もし、現在むし歯や歯周病などお口に関することで心配な症状がない方であれば、お住まいのエリアで
感染が拡大している間は歯科医院への通院は控えてもよいと思います。自宅でのケアを重点的に行い、
感染が落ち着いた頃にまた通院を再開しましょう。
一方、お口の中に気になる症状がある方は、感染予防をしたうえできちんと歯科医院を受診することを
おすすめします。新型コロナへの感染を恐れるあまり、むし歯や歯周病を放置してしまうと、後に取り
返しのつかない事態にもなりかねません。
また、高齢者や基礎疾患があり、新型コロナウィルスの感染リスクが高い方は、お口の状態や受診の必
要性も含めて、一度歯科医師にご相談下さい。
※当院が実施している感染症対策などもどうぞお気軽にお尋ね下さい。